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20年ぶりのグインサーガ「クリスタルの婚礼」 [20年ぶりのグインサーガ]

タイトルがタイトルだけに、リンダとアルド・ナリスの絡みが多い。
(服装やらなにやらは、このGS世界を語る重要な要素なので、付き合うけれど...)
そのなかで、ナリスの内奥が、リンダを通して読者に示されていく。幼子のような純粋な古代機械への想い。

そんななかでのヨナの登場(たしか、ヨナは外伝でもに出てきた記憶がある)。
まったくの第三者の目で、ヤヌスを中心とした神々を見つめているミロク教徒のヨナの言葉に、ナリスは強く魅かれてしまった。
結果、ナリスにヨナの生霊がにとりついてしまったのではないか?というか、取り憑かれに行ったようにも思える。

取り憑く、取り憑かれ方に若干の違いはあるけれど、ヨナ-ナリス-リンダ、アリ-イシュト-アムネリスの対となる構図になった?
シュトの方は暗黒面、陰だとすると、ナリスは陽になるが、ナリスが「陽」といいのは、違和感がある。
ナリスが取り憑かれたことは、リンダが婚礼前夜に鏡の中に見てしまった「凍った炎」の王冠をつけたナリスに背後霊(といってよければ)、という形で語られた。
これでは、どうみても「陽」という感じはしない。
また、婚礼当日馬車の中でリンダが聴いてしまった(予知の声かもしれない)「聖王アルド・ナリス」の歓呼は、王姉との婚姻でさらに玉座に近づいたナリスとレムスの深刻な対立を予告している。
なんか、「これで王とクリスタル公の仲がより親密に」なんて語っている貴族がいたが、彼らの歴史書には簒奪とい
うものが出てこないのだろうか?本人たちの意図に関係なく、取り巻き達が対立を深めていくことを。

意外だったのが、アルミナが実は大きな変化をパロにもたらしたこと。
彼女がパロにやってきてリンダに語った「レムスは変わっていない」という言葉。
もしかすると、引き篭もっている間に既にレムスは、取り憑いていたカル・モルの死霊を逆に自分のなかに取り込んでしまったのではないか?
そして、アルミナの力を借りて、現実世界でも彼本来の姿を蘇らせることができたレムスは、ナリスとも対抗できる人格を持てるのではないだろうか。
ここでも、カル・モル-レムス-アルミナのセットができた。

ところで、いよいよナリスとグインが対面するはすなのだが、グインが、ケイロニアの使節がクリスタルに入ったような記述が無いのは何故?


クリスタルの婚礼―グイン・サーガ(37) (ハヤカワ文庫JA)


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