SSブログ

20年ぶりのGS「剣の誓い」 [20年ぶりのグインサーガ]

トーラスに到着した懐かしのカメロンの歓迎会に出るため、イシュトヴァーンは
フロリーとの約束を袖にしてしまった。
前回にも書いたけれど、フロリーとの逃避行は、イシュトヴァーンが生来の明る
さをもって生きていけるのか、暗黒面に落ちて行ってしまうのかの分かれ目だっ
たと思える。

カメロンとフロリーを天秤にかけてカメロンをとったイシュトヴァーンの選択は、
確かにこの場面だけに限って言えば、至極真っ当といえる。(なんといっても、
フロリーとの約束は、その場の勢いみないなものだったわけだし、イシュトヴァー
ンにしてみれば、女との約束より博打や酒宴のほうを優先させたことなど、いく
らでもあったことだろう)

しかし、アリの妄執はカメロンへの嫉妬でさらに脹らんでしまった。
尋常ならざるアリの妄執に気づいたカメロンは、壁となってイシュトヴァーンを
守ろうと決意した。しかし、これまでの伏線からする、どうもカメロンも暗黒面
に落ちてしまうか、とりこまれて命をおとしてしまいそうに思える。

もう一つ、カメロンが気づいた、モンゴール政府・宮廷の無能ぶり。
誰も国の舵取りができない、しようとしないのは、ヴラド大公のワンマン国家で、
国の運営のための役職がそもそも極めて少なかったからかもしれない。
なにより、主だった人物が戦争で亡くなった事が大きいだろう。
そんなところへ、かわりにいろいろやってくれるアリがいるもんだから、すべて
おまかせになってしまって、やることと言えば宴会宴会宴会。
アリの演出のままにクムとの戦闘に大勝し、また宴会。
アリに国家としての実権を握られて、すっかりお飾りになってしまっている。

特にひどいのがアムネリス。
いったい何のためにクムを脱出して、きわどい戦闘を勝ち抜けたのか、もはやすっ
かり見失ってしまっている。
実際、何もかもアリがお膳立てしてイシュトヴァーンが汗をかいたので、アムネ
リス自身は特に苦労もなく大公に返り咲いてしまった。そのため、その成果を確
実にしなければならない思いがとっても薄いのではないか?
アムネリスのせりふや思いのなかに、外交や内政のことなど出てきやしない。
もはや色ボケの金持ちお嬢様といえる。
辺境編のころのアムネリスはどうしちゃったんだろう。
アルド・ナリスの毒にすっかりやられてしまったのだろうか。

そういえば、アルド・ナリスはアリの妄執にどの程度気がついているのだろう。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。